※この解説には憶測を含む可能性があります。
バグ式点滅(逆走式)とは?どんな挙動?
使い方 / 記述例
BPM=128
点滅させる時間=1/4小節
点滅の間隔=16分間隔
#START
#MEASURE 3/4
111,
---
#BPMCHANGE -128 //バグ式瞬間移動(負の方向)
#MEASURE -2/1 //値が大きいほど点滅の確実性が増す
0
#BPMCHANGE 128
0,
#BPMCHANGE 128 //現在のBPM
#MEASURE 1/32 // =1/(点滅の間隔×2)
0,
#BPMCHANGE 128 //バグ式瞬間移動(正の方向)
#MEASURE 2/1 //青字の拍子と同じ値
0
#BPMCHANGE -128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
---
//ここまでで1セット
//以下1/4小節まで繰り返し
//この時点で点滅時間は2/32小節なので、8/32=1/4になるまで残り3セット繰り返す
#BPMCHANGE -128
#MEASURE -2/1
0
#BPMCHANGE 128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 2/1
0
#BPMCHANGE -128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
#BPMCHANGE -128
#MEASURE -2/1
0
#BPMCHANGE 128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 2/1
0
#BPMCHANGE -128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
#BPMCHANGE -128
#MEASURE -2/1
0
#BPMCHANGE 128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 2/1
0
#BPMCHANGE -128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/1
1111,
#END
バグ式瞬間移動を用いて、負の方向へ瞬間移動→正の値へ瞬間移動を繰り返し、点滅させるギミックです。
判定枠より左側にはイレギュラーを除き音符が置かれていないため、負の瞬間移動により音符が消えているような挙動を作れます。
そこから音符のある正の方向に瞬間移動し、音符の消滅と出現を繰り返すことで点滅しているように見せる仕組みです。
#MEASURE 1/32 // =1/(点滅の間隔×2)
0,
上記は瞬間移動後の譜面を表示させる小節。
バグ式瞬間移動の実行時間は0秒(要検証)なので、譜面を表示させる小節がないと点滅しません。
記述例では点滅の間隔を16分間隔としています。
計算すると、表示時間は「1/(16×2)=1/32」となります。
表示時間の記述を間違えたときは、テキストエディタの置き換え機能を使えばまとめて修正できます。
バグ式点滅(逆走式)のメリット
バグ式点滅のメリットは、以下の通りです。
- ほかのギミックと併用しやすい
- 初見殺しになりにくい
メリット①ほかのギミックと併用しやすい
バグ式点滅(表示操作式)と違い、点滅中や点滅直後にほかのギミックを入れても認識します。
点滅自体が幅広い音とマッチしやすいため、ほかのギミックと併用しなくても十分な実用性があります。
メリット②初見殺しになりにくい
ほかギミックと併用せずに点滅単体で使うときのメリット。
音符が点滅するだけなので、そこまで初見殺しになりません。
そのため、プレイ面への配慮も見られる大会譜面との相性がいいです。
ちなみに、点滅の間隔が狭いほど視認性の高い挙動になります。
逆に言えば、4分間隔など点滅の間隔が広いと、消える時間が長い分視認性に欠けるので注意。
バグ式点滅(逆走式)のデメリット
バグ式点滅(逆走式)のデメリットは、以下の通りです。
- 表示されている音符の判定と共に点滅させるには工夫が必要
- 小節数が多くなりやすい
- #BPMCHANGEを多用するので譜面がズレやすい
デメリット①表示されている音符の判定と共に点滅させるには工夫が必要
バグ式瞬間移動の応用なので、そのままでは表示されている音符の判定と同時に点滅させられません。
以下のような工夫が必要です。
#START
#MEASURE 3/4
111,
#MEASURE 1/1000
1,
---
#BPMCHANGE -128
#MEASURE -2/1
0
#BPMCHANGE 128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 2/1
0
#BPMCHANGE -128
0,
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/32
0,
---
//省略
#MEASURE -1/1000
0,
#BARLINEON
#BPMCHANGE 128
#MEASURE 1/1
1111,
#END
工夫が面倒なら、バグ式点滅(表示操作式)を使う手もあります。
デメリット②小節数が多くなりやすい
負の瞬間移動→譜面表示→正の瞬間移動…を繰り返す原理なので、1回使うだけでも小節数が結構増えます。
MEASUREの符号を切り替えるプロセスも必要なため、工夫して1小節内で点滅を完結させるのも不可。
小節数が増えるのは必然的で、かつ作譜時の小節送りがもたつくデメリットが生まれます。
譜面には直接的な影響を与えないので、人によっては気にならないでしょう。
デメリット③#BPMCHANGEを多用するので譜面がズレやすい
記述例を見ると分かるように、一箇所に点滅を入れるだけでも#BPMCHANGEをかなり使います。
無印次郎は#BPMCHANGEの記述で譜面ズレが起きるため、多用する場合は必然的にズレると考えていいでしょう。
点滅時間が長かったり、点滅させる箇所が多かったりすると目に見えてズレが目立ちます。
ズレ修正ツールの用意は必須です。
デメリット④点滅中に黄色連打を判定させる用途には向かない
バグ式点滅(逆走式)は逆走を利用して点滅させるため、点滅中に黄色連打を置くと変な感じになります。
具体的には、実際に判定する位置よりも前に連打音符が表示されてしまいます。
この問題をあえて活かすこともできなくはないですが、活かせる場面はかなり限られるでしょう。
点滅中に黄色連打を置きたいなら、バグ式点滅(表示操作式)を使うのがベストです。
バグ式点滅(逆走式)の評価
ギミックの評価基準は以下を参照。
汎用性の高さ:★★★★☆
必須ってほどではありませんが、後述する曲のハマりやすさから汎用性が高いです。
ほかのギミックと併用しやすい点もGood。
初見殺しになりにくい点も含め、ギミック譜面を作る人だけでなく譜面大会によく出る人も覚えておいた方がいいと言えます。
曲へのハマりやすさ:★★★★★
点滅がハマる音は多く、色々な場面で使用できます。
特徴的な音に対して使うのであれば、特にミスマッチは発生しません。
インパクトが強めなのもあり乱用するとしつこい印象を与えてしまいがちなので、数ヶ所に絞って使うのがいいかも。
ただ、あえて乱用することで「この譜面は点滅がテーマだ!」とアピールする手もあります。
記述の簡単さ:★★★☆☆
慣れないうちは、記述量の多さや小節時間の計算などで戸惑うかもしれません。
しかし、仕組みとしては単純なので、慣れればスラスラと記述できます。
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